現地法人の幹部の登用・選抜

日系現地法人の部長クラスの顔ぶれを見ると、勤続が長く人的ネットワークも広くて仕事も確実にこなせる安心できる人材が多いのですが、新しい問題状況への対応となると物足りない人も少なくありません。現在の役職にとらわれず若手の育成や幹部へ積極的な登用も必要です。

アセスメント研修とアクションラーニング

BR-Hの経営幹部育成の特徴は、アセスメント研修とアクションラーニングにあります。

アセスメント研修は、候補者の選抜と育成の方向性を定めるために必要です。候補者ひとり一人の管理能力を客観的に把握し、今後の能力開発の起点をつくります。当社は中国にある日系企業の幹部に求められる能力を設定し、その能力を2日間の研修でアセスメント(評価)する「マネジメント・ステージアップ研修」を2008年に開発しました。

この研修は、1日目が課長クラスに求められる能力、2日目が部長クラスに求められる能力をアセスメントします。テスト、ケース、討議、全体プレゼンテーションなどを通じて、絶対評価による評定を行います。また受講者は研修中に幹部・管理者として必要とされる知識、スキル、考え方を総合的に学習することができます。

もちろん、内部育成の場合はアセスメント研修の結果が悪くても気にする必要はありません。その主たる原因は、今まで教えていなかった、やらせていなかったことにあります。本人の努力や仕事の機会の創出によって能力を大きく伸ばすことが出来ます。そのためにアクションラーニングの実践が幹部育成の大きな柱となります。

現在の問題状況、将来のあるべき姿を捉え、自ら課題を設定し、解決の方策や提言を作成する活動を、私たちは必要なコンテンツやフレームワーク、コーチング・メンタリングなどを通じて支援します。

<実績>㈱リクルート『Works 94号』2009年06月発行(P.25)掲載

「オムロンヘルスケア様 経営の現地化支援・幹部育成事例」

論点2 優秀な外国人を基幹人材として育成・活用できるか
経営者人材育成のために考えるべきは、「経営者の現地化」より「経営の現地化」/田中信彦(ワークス研究所 客員研究員)

アセスメント研修実施企業(100社以上、受講者は2000名以上)

管理職への登用試験の設計・運用

管理職登用のためのオリジナルの「選考テスト」の作成・運用を支援しています。

管理職昇格試験・管理能力アセスメント(JP)

管理職昇格試験・管理能力アセスメント(CN)

詳しくはお問い合わせください。

パフォーマンスコンサルティング

「業績の向上=戦略の推進」を実現するために、人材のパフォーマンスを最大化する仕組みづくりと運用を支援します。

●展開テーマ例

「今期の事業目標を何としても達成したい!」

「自社の製品やサービスの良さ・強みが顧客に伝わっていない」

「いつまでたっても成功モデルや模範者が生まれず、事業が拡大しない」

「組織の急拡大や頻繁な方針変更に現場が混乱気味。組織が疲弊している」

「日本で当たり前のことが中国ではなかなか実現できない」

「管理者が言われたことしかやらない。完全に受け身でやる気が無い」

このような状況において、中国人スタッフの行動を阻害する要因や促進する要因の分析(パフォーマンス・サーベイ調査)を行い、効率的に成果をあげるためのワークショップやコーチングの実施、仕組みづくりの提言などを行います。

もちろん、事業そのものではなく、人的資源活用の最大化を実現する視点から行なうコンサルティングです。

以下のような幅広いテーマに対応しコンサルティングを行ってきました。お気軽にご相談ください。

(1)「すり合わせ型の製品開発プロセスの中国移管の推進」 業界:エレクトロニクス、対象従業員:300名以上1000名未満、発注者:日本本社の事業部長

(2)「すり合わせ型の製品開発プロセスの中国移管の推進」 業界:完成車メーカー、対象従業員:3000名以上、発注者:販売促進部

(3)「急激な業容拡大による疲弊とマンネリ感の排除、社内コミュニケーションの変革」業界:広告代理店、対象従業員:30名未満、発注者:董事長

(4)「新規事業プロジェクトのキックオフと推進」 業界:IT、対象従業員:15名未満、発注者:分公司責任者

(5)「創業から3年。仕事ノウハウ共有と見える化、組織的求心力の拡大」 業界:部品製造、従業員:50名未満、発注者:総経理

戦略的人事制度の構築

社員のあり方を変える戦略的人事制度の構築

私たちが大切にしていること

• 安易な対処療法をとらず、目的・実現したいことを明確にした上で重要な問題に取り組む。

• 中国人のモチベーションを大切にし、それを仕組みに反映する。

• 何かを得るためには、何かを捨てること。切れ味の良い施策を短期と中長期で描く。

• 仕組みの運用力を高めるために中国人社員の意識付けや運用スキルの支援を積極的に行う。

不満に対応しているだけでは勝てない

福利が足りない、食堂の食事がまずいなど中国人社員の不満にどう対処するか、あるいは、次回の昇給や賞与、給与水準をどうするのか、人事担当者の興味関心は社員の不満に集中してしまいます。尽きることのない満足を追いかけていても業績が上がることはありません。

戦略的人事制度は、社員の不満からスタートするのではなく、経営者のやりたいことを共有することからスタートします。

実現したいことから、スタートする

評価基準をうまく使うと、社員に強力なメッセージを伝えたり、コミュニケーションのあり方を変えたりすることができます。経営や管理社が社員にやってほしいことを明確にし、それを誘発する仕組みそのものが制度設計のねらいとなります。

「よそと同じであれば良い」という発想では中国で生き残ることは難しいでしょう。自社の独自性をどこに持たせるかに議論を集中すべきです。

中国人のモチベーションに訴える

今後、事業を維持・発展させていくには、中国人社員のモチベーションを高め、やる気にさせる必要があります。金銭的な動機付けも限界を迎えています。

中国人を惹きつけるものは何か、中国人が頑張るエネルギーはどこから来るのかを理解し、新しい人事制度のコンセプトを構築しなければなりません。

「次代の人事制度」 構築の視点

2030年の事業の担い手は誰ですか?

2030年の顧客は誰ですか?何を提供価値としますか?

次代の事業展開に備えた人事制度の構築が必要です。

<構築の視点>

・現地法人経営トップに求められる役割の設定

・経営幹部の権限、責任、報酬の再考

・イノベーションを創出する装置

・60、70、80、90、00年代世代の中国人の仕事観を反映

・仕事内容の高度化にともなう能力開発への動機付け、など